お知らせ

慰霊碑の巡礼

お知らせ 2025-08-14
   えちごトキめき鉄道沿線は、明治19年の直江津―関山間の開通を皮切りに、長い歴史を有しており、豪雪や災害との闘いの歴史も多数刻まれています。
弊社沿線で事故や災害に巻き込まれ、命を落とした皆様の魂を鎮め、この地域の安寧のため慰霊碑を巡礼し、祈りをささげるのは、今年平井社長をはじめ安全推進室、糸魚川駅石坂駅長、駅係員です。
   初めに、日本海ひすいラインの親不知駅近くに立つ、勝山雪崩遭難碑を慰霊しました。勝山雪崩遭難は大正11年2月3日に発生しました。
  除雪作業員を乗せた列車が、勝山トンネル西口で雪崩に巻き込まれ、90名が死亡し、40名が重軽傷を負った痛ましい事故です。
  一行は、当時の大災害で命を落とした人たちの魂を鎮めるべく、順番に祈りを捧げました。

   遭難碑には命を落とした方々の名前が刻まれています。細かな字で多数の名が刻まれ、事故の大きさを物語ります。

(長野保線事務所建立)

続いて、外波に2基並ぶ慰霊碑を巡礼しました。ここには、昭和2年の豪雪時、警戒巡視中に雪崩に巻き込まれ殉職した職員の方々と、昭和20年に除雪用のモーターカーと列車が衝突し、4名が亡くなる事故の慰霊碑が並んで安置されています。(手を合わせる平井社長【手前】と石坂糸魚川駅長)


   また、能生駅構内には昭和41年~44年に行った糸魚川―直江津間の複線電化工事で命を落とした、25名の殉職者と工事碑が設置されています。
  難工事に命を懸け、志半ばで亡くなった英霊に花を手向け、慎んでご冥福をお祈りいたしました。



    妙高はねうまラインの大田切橋梁は、渓谷を土盛りの橋梁を架設する工法で明治期に架設され、その大工事と難工事、工法の貴重さで、現在は国の登録有形文化財になっています。その犠牲者を弔う慰霊碑と 昭和21年に発生した土砂崩壊による脱線転覆事故の犠牲者(乗務員4名・旅客7名)を弔う慰霊碑が存在しています。
   工事は極めて難しく、当時は医療体制も確立されておらずコレラなどの発生もあり、大勢の職工が命を落としました。
   その偉業をたたえるとともに、謹んで今後の安寧と安全を祈りました
   当時の新聞記事:提供 故 川久保太郎氏






   不慮の事故で亡くなった犠牲者や、鉄道工事による地域の発展のため命を落とした方々の魂を鎮める慰霊碑の巡礼は、今後も継続して実施する予定です。